[ふくはらウル●ン滞在記 2nd day]初フライト

ひこうき

「[ふくはらウル●ン滞在記 1st day]初海外は初グアム」の続きです。

朝10時に起きて、ホテル内のレストランで皆で朝昼兼用の食事。日曜日は特別メニューで、普段のバイキングメニューに加えてシャンパンも飲み放題だという。うわあああ飲みたいいいいぃぃい!!!!
「今飲んだらセスナ操縦できないよ〜」
とお友達皆異口同音にバッシング。操縦の8時間以内の飲酒は航空法で禁じられているとのことで、そうなると体験操縦もNG。周囲の他のお客さんが朝からセレブにシャンパンを飲んでいるところ、紅茶やコーヒーで喉を潤す我々。やるせなくて食べまくりました。レッツメタボインターナショナル!

航空会社のお迎えがやってくる14時まで、ホテル内の無料インターネットコーナーで時間を潰しました。ロビーのオープンスペースに設けられた3台のパソコン。階下はビーチに繋がっているため潮風にやられたのか、USBの差し込み口もサビサビです。
時間少し前にホテルの玄関まで出てきて待つことに。ところが14時になっても来られない…。
15分ほど過ぎたところでパイロットの制服のお兄さんが到着。直々のお迎えに目からウロコでした。渋滞に巻き込まれて到着が遅れたらしいです。グアムはやはり車社会なのですねー。
このシチュエーション、グアム空港までの道もなんだか遊覧飛行なかんじ。到着した時は真夜中だったのでよくわからなかった街の風景も楽しむことができました。街を歩いている人の95%位(私感)は日本人。タモンではお店の看板にも日本語があふれています。

今回お世話になる「トレンドベクターエビエーション」さんは、遊覧飛行、体験操縦だけでなく操縦士免許の取得に向けた訓練も行っているそうです。私たちがやってくる前には実際に訓練が行われていたとのこと。
事務所で申込書に記入。私たちは4人なので、教官+3人搭乗、1人地上待機となり計4回飛ぶと思いきや、2組に分かれて2人ずつ、「2機いっしょに飛んで編隊飛行はいかがですか?」と教官さんから提案をいただき、喜んで!と早くもテンション全開。記入を終え、制限区域に入るためのIDカードをお借りしました。

続いて教習ビデオで20分ほど操縦の基本について学習。頭の中ではなるほどとわかっていても、さて、今の説明でどれほどのことが私にできるのやら。
しばらくお待ちくださいと席を外されたときに、事務所の中をうろうろ。ホワイトボードには先ほどまでの訓練で使われていたと思しきホワイトボード、

機長服、

鏡餅、

興味津々です。4名が思い思いに撮影しているところへちょうど教官さんたちが事務所へ戻られ、カメラの放列に唖然とされていました(笑)。皆さんカメラ仲間なんですか?と聞かれたので、Mr.aspheric氏が「こういうのを撮ってる仲間です」と下地島空港RW17ENDのANA機アプローチ写真を披露。

「あぁ、下地島ですか〜、いいですね…」(若干下がり気味

この感触、教官の皆さん、日本のエアラインご出身でしょうか…。

事務所から続く細い通路を抜け、扉を開けるとそこは格納庫。

私たちが乗るセスナは既にエプロンにいました。

こんなに間近でセスナを見たのは初めてですよ。しかも今から乗るし。

「ではトップバッターどうぞ」と担当教官さんから言われ、ペアのkuni氏に「私あとででいいですか〜、先に後ろから見てるんで…」と懇願。正直この時点でも自分が操縦することになる実感がまったくなかったので…orz
kuni氏が先に機長席に乗り込み私は後部座席へ。いよいよアイランダーより更に小さい飛行機に乗っちゃいました、わーい。操縦席の3点式ベルトもアイランダーを彷彿させます(後部座席は2点式)。続いて教官も副操縦士席に着席。エアコンがないので、窓を開けました。それでも暑い…。
kuni氏がエンジンをかけるとブルルンとプロペラが回りだし、アイドリング状態に。すげ〜回った回った! プロペラが回るとセスナといえどもかなりの騒音です。そこで登場するのがヘッドセット。騒音をカットしつつ無線の交信(応答は教官のみ)、機内での会話を可能にするものです。座席の後ろのハンガーにかかっていたヘッドセットを取り耳に当てると教官から「聞こえますか?」と声が。
ふ「はい」
教官「マイクもっと唇に近付けてください」
…あっ…マイクかじっちゃった(´Д`;)

管制塔と交信してタキシングの許可を得たので「では行きましょう」と教官。え?ここから始まるんですか? エンジンふかしてタキシング〜巧みにラダーを操るkuni氏、うまいです。誘導路の終端の「STOP」の位置で一旦停止。大型機が降りてくるとのこと。

コンチネンタルのB737-800? 近い!近すぎる! 風の渦が消えるのを待って、いよいよ滑走路へ。kuni氏の操縦見なきゃと思って後攻にしたものの、後ろから操縦の様子は見えずあまり意味がなかった…。
窓を閉めRW6R側に出て、エンジンをさらに唸らせ、ぐんぐん加速するセスナ。kuni氏が操縦桿を引きました、機首が上がってふわりと浮きました、ばんざーい! 離陸後水平飛行しながら進路を左へ。タモン市街上空から湾へ抜けます。 アンダーセン空軍基地が右手に見えたので思わず撮影。

あとから知りましたが、アンダーセン空軍基地も「ストラトス・フォー」にゆかりのあるスポットだったのですね。下地島友の会うれし泣きw
(※私は第1話の最初10分しか見てないので詳しくは知りません

恋人岬も見えてきました。

宿泊先

更に左へ旋回し、タモン湾から島の西部沿岸に沿って飛行。アプラ湾に停泊する海軍の軍艦はさておき(ぉぃ)、見えてきました、旧日本軍戦跡トラベラーにはたまらない、半島の滑走路。日本がグアム島を支配していた間に作られたもので、現在は海軍の敷地内のため、簡単に立ち入ることはできないようです。Google Earthで眺めながらこれはすげぇと思っていました。

上空から見た様子では整備されているように見えたので、教官に今も使用しているのかと尋ねたところ、休日には軍の方々がカーレース場として使用しているとのこと。も、もったいない! 教官、ローパスして車と競争したいです!(却下されました
さてここで後ろからちゃーしゅー氏の機が迫ってきて右後方につきました。 追いつかれましたね。編隊飛行開始です。近い近い!

では3・2・1、でブレイク!

わーい!

そのまま左のほうへ。タロフォフォの滝付近へやってきました。横井庄一さんが潜んでいたジャングルの付近です。こちらは陸路でも近くまで来れるそうです。

さて、ここからは空港を目指します。えーもう着陸ですか? 滑走路が見えてきました。

露出失敗

ああーこの感じ、エアトランセに乗った時を思い出しました。意外と滑走路に突っ込むように見えるんですね。kuni氏あともう少し。ガツンと着陸しました。このあたり正直上の空で「もしかして着陸も自分でするの…?」と呆然。
一旦エプロンへ戻ってエンジン停止。kuni氏お疲れさまです。さて、帰ろう。
帰りませんね? …やばい、突然アメリカ横断ウルトラクイズの罰ゲームにあたった気分になってきました。なんか見たことあるような気がしてきた、アレ、アクロバティックなセスナに連れ去られ挙句東京直行のアレ。

ではどうぞ、と教官に促され機長席に着席。はい、お邪魔します、お願いします。身長の低い私のために座布団登場。 副操縦士席の教官から鍵を渡されたので、エンジンをかけさせていただきます。車みたいに一気に回すんじゃなくて、バッテリー(?)の位置で一旦止めて、赤いスイッチ入れて、スタート位置に。ブルンッと勢い良くプロペラが回りだしました。へぇ〜と感心してヘッドセットをつけている間に教官は管制と交信中。
「じゃ行きましょう」 と教官にスロットルを上げられてタキシングスタート。ちょ!待って待って! あまりの千鳥足タキシングの自分に涙目。どうもラダーの踏み込みが遅いらしい。反応はあとからついてくるので、早めに踏むのがコツらしいが…。
教官「そこのSTOPの位置で止まりましょう、大型機が降りてきます」

ノースウエストのB757(-200?)。もしや関空便??? さきほどのkuni氏操縦の時と同じように気流が収まるのを待ちます。妙に長く感じました。
この間にテンションを上げることに。今なぜ自分が飛行機の操縦席にいるのか、罰ゲームじゃなくて自分の意志でここまで来たんだよな、あんなに飛行機ダメダメ人間だった私がここまで来たのは、心強い周りの仲間の支え、そしてこの4年間飛行機に慣れようと頑張ってきた自分の強い思いがあったからだよな… 飛ぶしかないでしょう。(長いな
気流が収まって、滑走路に出ました。RW06、右側の風上を向いてフルスロットル。俄然ものすごい勢いで滑走路をガタガタ走り出し、Gが背中に張り付いてきました。
教官「操縦桿引いてくださいね、走ってても飛びませんから…」
ふ「あ」
速度計が「60」を差したら操縦桿を引いて、という指示でした。機首がぐいっと持ち上がって浮いたかと思うと、滑りだすように空へ飛び出しました。…60って何でしたっけ…(´Д`;)ノット?
あっという間に小さくなっていく空港。左に旋回しながら飛び立った方角と反対側を向いて、高度1700フィートまであげていきましょう…と教官から指示。左、左…操縦桿を左に回しっぱなしだとコケてしまうので、ある程度バンクつけたら水平に戻す、またバンク、戻す、なるほどですね〜。 やっと余裕が出てきました。わたーしと彼はパイロット〜♪

私と、彼ではなく教官

のっぺりした雲が空の天井のように頭上に広がって、景色はよいとは言えない。しかも小さい雲の切れ端のような塊がポツポツと真正面で行く手を阻んでいるではないですか。
あ「避けたほうがいいですか?」
教官「じゃあ左に避けましょう」
ややきつめに操縦桿を左、右にきってひょいと避けたものの、その先には更に雲がゴロゴロしてました。
あ「避け…たほうがいいですか?」
教官「そのままいきましょう」
いいの?いいの?ほんとにいいの? ピトー管が凍ったり10年後にワープしたりしませんよね?よね?
ズボッと突っ込んでやや軽い衝撃が。目の前真っ白で何も見えません! やっと抜けたかと思えばまたズボッ。こんなのでいいんでしょうか…orz
【解説】本当は計器飛行証明の資格がないと雲の中には入ってはいけないそうです。教官と一緒だからよかっただけ、と思われます。
雲の塊をひととおりやり過ごしたあと、やっと眼下の景色が広がりました。はるか下、左前方で低空飛行中のaspheric機を発見。上から眺めると山肌スレスレです。教官がa機に1700フィートまで上ってきてくださいと指示を出し、正面に見えるココス島上空で待ち合わせることに。(※教官同士は無線で連絡していますが、私たちにはもう一方の教官の声は聞こえません)
徐々に高度を上げてくるa機。水平飛行中のこちらの視界からはいつの間にか消えていました。見失った…と思いきや、右後方に突如としてa機が現れた!!!

教官「なんか向こうから『撃墜していいですか?』とか言ってますよ」
ちょwドSwww でも体当たりしてきそうなくらい近い。アメリカの映画とかでよくある、飛んでいる飛行機から狙撃されるようなアレくらい近い。 ということで逃げよう。(w
教官のカウントダウンの合図でえいっと左に旋回してブレイク。さらば戦闘機。

ココス島でUターンした形でしょうか、そのまま北上してレオパレスリゾートに向かって一直線。
「着陸するので高度を下げていきましょう」
え? もう? 終了ですか?(´・ω・`)
そういや着陸のやり方聞いてない…。ということでぶっつけ本番レクチャー開始。
「エンジンの出力を落とすと、機首は自然と下がって降下します」
なるほど、普段乗客として乗っている際、着陸体勢に入る前につんのめりそうになるのはそういうことなのですね。恐る恐る少しスロットルを引きました。エンジンの音が小さくなって、すうっと坂道を降りていくような感覚です。右手に見えてきた滑走路を目指して操縦桿を右に…そこへ教官が無線をキャッチ。他の飛行機が先に滑走路に降りるので、ちょっと待ってとのこと。ちょwホールディング!

左に大きく膨らんで、下の方に見えていたトンボみたいな飛行機をやり過ごすことに。 Ω字に飛びながら「最終の着陸体勢」に。教官〜!フラップ、フラップ〜!!(操縦体験ではフラップ操作は教官にお任せらしい、てかどのレバーかわかりません)
フラップを下ろしたあたりから横風の影響が直撃。左前方からものすごい風が吹いてきて、下降しながら右にどんどん流される〜このままでは滑走路から外れてしまう〜… えーと、こーゆー時はどうするんだっけ?えーとえーと…と考えているうちに、しびれをきらした教官が匠の技全開。
ラダーを巧みに操り機首を風上に向け、機体を見事に滑走路上に。す、すげー! 滑走路の「6R」の字の上をぴったり真正面から通過。

事務所w

ここまで教官にサポートしていただけたら後はできますね、機首を下げて…
教官「あっ、まだ我慢して…我慢…!」
まだですか? もっと失速させないといけないんですか?? 我慢、我慢…。
教官が微妙にエンジンを絞って、もう地面はすぐそこに。はい、という合図とともに操縦桿をかすかに押す…ガツンという衝撃とともにタッチダウンしました。お、下りれた! ラダーを踏んで更に減速…
「後ろからまた着陸機が来ているのでちょっと急ぎますね」
と教官、エンジンふかして全速力で滑走路から離脱、出発地点のエプロンに到着。お疲れさまでした〜。エンジンを切って鍵を教官に返却。 緊張が一気に解け、機長席から転がり出るように出て、しばし放心状態。心地よく疲れ果てて、このままエプロンで大の字になって寝っ転がりたい気分でした。
しばらく経って、a機が到着。こちらの機長も疲れ果てていらっしゃいました(笑)。

このあと乗るとおぼしきお客さんがエプロンに来られました。現地の家族のようです。お父さんとお母さんとお子さんが2人…あれ?定員4名なのに誰がパイロット?
「あちらのお父さんは先日免許を取られたところで、今から家族を乗せてフライトなんです」
と教官。おおー!いかにもアメリカ!!
事務所に戻ってお水をいただいたらますます緊張がほぐれて、力なく椅子に座り込んでしまいました。

今日のフライトは公式記録として残るのだそうです。総飛行時間0.6時間/単発機/昼。おめでとうございます自分。でも大して自分で操縦した記憶がないような…。ちなみに免許を取るまでにどれくらい飛ばなければならないのか教官に聞いたところ、「アメリカの方で60時間、日本の方だと…もう少し」だそうです。少なくともあと100回!!? いや、単純に100回ではないですね? 車の教習みたいに科目とかあるんですよね? S字ならぬ8の字とか…。
さて、その記録が記されたログブックをいただきました。

夜ホテルにて。記念品といえど公式記録になるようです。

100回も書き込めそうにないです…もとい、実際に操縦士免許を持っておられる方(及びこれから取得されようとする方)には、分厚い本のようなログブックがあるんですよね。
なんだかいろいろ他にも教官に教えていただきたいことなどあったと思うのですが、あまりの燃え尽きっぷりに抜け殻状態になってしまい、うまく思い出せないまま車で送っていただくことに。本当にありがとうございました。今回自分ができなかったことが次の機会にはチャレンジできるよう、脳内反省と復習をしてまた来ます。

送っていただいた先はDFSギャラリア。私の一存で同行の皆様を免税店ショッピングに巻き込んでしまいました。ここでお土産を山のように購入。自分・祖母・叔母にロクシタン、母親にディオールのリップとティファニーのピアス。ティファニーで「自分用にもピアスどう?」と店員さんに勧められたけど、そこは自重。そりゃ欲しかったけどーでもー財布からっぽorz

いつの間にか日は暮れて、リゾート地の明るい夜の風景に。

晩ご飯にハードロックカフェへ行きました。メニューの大半はきっとキングサイズの肉料理だろうと思って、メニュー中いちばん軽そうに思えたハンバーガーを注文。

それでも5分の1くらい残してしまいました。牛さんごめんなさい…。ちなみに後ろに見えているお肉はお友達のステーキですが、こちらはもっとボリュームが凄くて、結局誰一人完食できませんでした。

「[ふくはらウル●ン滞在記 Last day]ANA914 関西-グアム ラストフライト」へ続く…

コメント

  1. metro@RJTTそば より:

    いいなぁ、うらやましい….

  2. ふくはら より:

    またこんな風にみんなで楽しく行きたいものです。
    ね?

  3. てんてん より:

    読んでいて私も燃え尽きてしまった、良かったですね
    めったに出来ないチャレンジですよ
    若いからいつかセスナで下地に降り立つふくはらさんの
    お姿が目に浮かびますよ

  4. ふくはら より:

    免許取得はなかなか大変そうですねぇ。特に経費面で…。
    でもいつか「セスナ借りて那覇から下地直行」とかやってみたいですね。(笑
    下地で訓練中の大型機の隙間をちょっと通りますよ〜みたいな。

  5. てんてん より:

    かっこいい せでぶう

  6. 柴っち より:

    今回も楽しく読まさせていただきました。
    編隊飛行から着陸態勢入る時は、やっぱり「伝統のロリコン」ですか?
    (決して福原氏のことではありません。ブルーインパルスの課目でググってください)
    それと後ろから狙撃してくるのは爆撃ではなく、戦闘機です(←ここ大事)
    アンダーセンから戦闘機がスクランブルしてきたら逃げてください。

    でも、これいきなり機長席ですか?コパイ席ではなく?
    いいな〜、僕もクリアー、・ザ・テイクオフ、V1、V2とか言ってみたい
    (と思いなが、今日も虚しく自室でエアバン聞いています)
    そういえば、今日はイッテQ見なあかん。

  7. ふくはら より:

    >てんてんさん
    その際にはさしばさんに空港の送迎をお願いします。(笑
    「せでぶう」方言ですか?

    >柴っち氏
    私はロリータしててもロリコンではありませんw
    爆撃機と戦闘機の違いの解説ありがとうございます。修正しますね。
    >いきなり機長席ですか?コパイ席ではなく?
    写真のとおりです。↓の下の方もご参考にどうぞ。
    http://www.trendvector.com/taiken.htm

  8. てんてん より:

    でぶな セレブ

  9. ふくはら より:

    んまぁ、そうですね…orz
    レッツメタボ!

  10. てんてん より:

    ふくはらさんの若い可愛いお顔に早くお会いしなければ
    闇・・・
    今 オーシャンは シルバー町内会?

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